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技術コラム

加工条件について考える ~周速の変化~

2021.07.05

切削お役立ち情報 No.21

前回、周速を求める公式、周速(V) = ワークの直径(D) × π × 回転数(N) ÷ 1000 の解説をいたしました。

 

今回は、切削加工中の周速の変化、について解説いたします。
周速の変化は、上記公式の「ワークの直径(D)」によります。(特に旋削加工の突切加工の際に顕著になります。)

 

文章で解説するより、図と計算をした方がわかりやすいため、下記に例題を用意しました。

—例題—
旋盤にて、Φ50のワークの突切加工を行ないます。
ワークの回転数は、1000min-1(回転数一定)

この際、
①工具刃先がワークに触れた瞬間の周速
②10mmまで入った箇所での周速
③20mmまで入った箇所での周速
④突っ切った時(中心部分を加工した時)の周速
は、いくつでしょう?

 

解答です。

 

① V = π × 50 × 1000 ÷ 1000 = 157 m/min
② V = π × 30 × 1000 ÷ 1000 = 94m/min
(半径で10mm深さまで加工しているため、直径は50-10-10 = Φ30となる)
③ V = π × 10 × 1000 ÷ 1000 = 31m/min
④ V = π × 0 × 1000 ÷1000 = 0 (切り落とし時の中心部分は、直径0になる)

 

上記の計算結果から、突切加工では、刃先の位置によって周速が変化することがわかります。

(他の旋盤加工も大なり小なりの周速の変化があります。)
現在では、周速一定機能(中心にいくほど、回転数を上げて、同じ周速を保つようにする機能)を

搭載するNC機械も増えています。

しかし、突切加工は、ワークを切り落とす際は、直径がゼロになるため、周速が必ず0になる、過酷な加工内容です。
これが、旋盤加工において、突切チップの消耗が大きい要因のひとつになります。

 

次回は、「周速の変化~フライス・ドリル編~」です。

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