News

技術コラム

高硬度な被削材に対応したCBNとは?

2021.05.21

切削お役立ち情報 No.15

前回は、サーメットについて解説しました。
今回は、さらに硬い工具、CBNについてのお話です。まず、根本的な問題として、なぜ切削工具(またはその刃先)は高硬度でなければならないのでしょうか?それは削る対象が硬いからです。被削材によって硬さは異なりますが、被削材が硬くなれば、それに応じて刃物もより硬いものを使う必要があります。これは自明です。しかし世の中には、とびきり硬くて、ハイスや超硬では、文字通り歯が立たない材質もあります。焼入れされた工具鋼などが良い例でしょう。そんな困った被削材に遭遇した際に、頼りになるのが、CBNです。CBNはCubic Boron Nitride(立方晶窒化ほう素)の略語で、人工的に作られた物質です。Cが炭素と混同されやすいことから、小文字のcを当ててcBNと記載することも多いです。
 

CBNと粒(CBN)

 

CBNを世界で最初に開発したのは、アメリカのゼネラル・エレクトリック社です(1969年)。発売時の商品名が、ボラゾン(Borazon)であったことから、現在でもCBNをボラゾンと呼ぶことがあります。または、CBNのB(=ボロン)からとって、ボロンと呼ばれることもあります。

CBNは、コーティングとしてよく利用されているAL2O3(アルミナ)の倍以上の硬度で、ダイヤモンドに次ぐ、硬さを誇ります(といっても、ダイヤはCBNの更に倍の硬さですが)。CBNの微粒子を結合材(Co、Ni、TiC、TiNなど)と共に、高温・高圧下で焼き固めたものが、工具として利用されているCBN焼結体です。結合材の割合で、CBNの機械的特性も変わってきます。

下の表は、CBNの機械的特性を示しています。この表から、CBNは超硬合金の2倍硬いことがわかります。ここで覚えておいて頂きたいことは、抗折力(曲げ強さ)と破壊靱性(衝撃に対する欠け難さ)共に、超硬合金より低いということです。つまりCBNは、非常に欠けやすく、使用の際には注意が必要になります。

 

特性 CBN焼結体

アルミナ系

セラミック

超硬合金K10

硬さHV

(kgf/mm2)

3000~4000 1800~2000 ~1800

抗折力

(kgf/mm2)

100~400 70~90 180~200

破壊靭性

(kgf/mm2)

5~9 3~5  10~13

CBN工具の機械的性質

 

CBNをろう付けした、

ミーリングチップ「タングミル」

 

 

次回のお役立ち情報は、CBNよりも硬い工具、ダイヤモンドについてです。

 

機械加工・金属精密加工・部品加工再研磨営繕中古機械

ものづくりサポートセンターtomakichiにお任せ下さい!!

tomakichi
tomakichi
tomakichiはこちら
お友達登録はこちら
お友達登録はこちら
ページのトップへ